読書感想17 片想い
読書感想17 片想い<o:p></o:p>
著者 : 東野圭吾<o:p></o:p>
出版年 : 2001年<o:p></o:p>
出版社 : (株)文芸春秋<o:p></o:p>
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あらすじ<o:p></o:p>
大学のアメリカンフットボール部の13回目の同窓会がお開きになって帰宅しようとしている西脇哲朗の前に、マネージャーだった日浦美月が現れる。日浦美月は何も話さず筆談をするばかりだ。哲朗は美月を自宅に連れて行く。哲朗の妻は美月と同じアメリカンフットボール部のマネージャーだった理沙子だ。自宅で着替えて話し始めた美月は男の声を持ち、男の肉体を持っていた。自分は男だと思っていた美月は、女としての偽りの生活に耐えられず、子供もいるのに家出して、男として肉体を手に入れるためにホルモン注射をして男としてバーテンダーの仕事をしていると語る。そしてホステスにストーカー行為を繰り返す中年男をはずみで殺害してしまったと告白する。<o:p></o:p>
感想<o:p></o:p>
これは性同一性障害者のことをテーマにした小説である。性同一性障害とは、身体的な性と性の自己認識が一致しないことをいう。身体的に性が形成される一方で、胎児期に脳の中でも男女の性差が決まる。それが一致しない状態を言うそうである。更に、身体的な性別の判定には染色体が使われるが、染色体が女性であっても男性の性器と女性の性器を2つ持つという障害もあるという。日本では2003年に性同一性障害者に対する法律で、性別適合手術を受けることを条件にして戸籍上の性別を変更できるようになった。この小説はその法律の制定前を時代背景にしている。<o:p></o:p>
この問題は今でも個人的にタブーになっていると思うし、性同一性障害者の苦しみがなかなか理解できないので、登場人物に感情移入がむずかしい。性の自己意識が生得的なものなのか、社会的なものなのかよくわからないからである。性同一性障害者の問題に一石を投じた小説である。<o:p></o:p>
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